この間、所用で東京へ行った際、昼前に出発して夕方頃にiPhoneの充電が切れちまった。
用事と用事の間の空き時間が長かったり、移動時間が細々あったからという理由もあるけれど、それでも半日でおしまいってのには困った。
金沢だとiPhoneは車でも充電できるので困ることはないが、東京はそうも行かない。ところが、むしろ東京のほうがiPhoneを使うには便利。というか、あんまり東京の地理に明るくないので、GPS機能や乗換案内なんかはめちゃめちゃ重宝する。コンビニ一つ探すのもiPhoneでばっちりだし、喫茶店も簡単に見つかる。メールの着信も大丈夫だし、必要ならWEBも閲覧できる。こんなに便利な機械ならもう1台あってもいいかなと思ってしまうほどだ。
いや、2台もiPhoneはいらない。
それはともかく、また近々、東京さんへ行かねばならないのであるが今度は2日間。実家に寝泊まりするのでそこで充電はできるが、出先での電源の確保をしておかねば、自分が今、超巨大都市東京のどこにいるかが分からなくなる危険がある。そうなると我が故郷、横浜の奥地へと帰れない。
私はコンクリートジャングルをさまよい、空腹に苦しみ、やがて飢餓状態へと陥る。膝はすり切れ、底の抜けた靴をはいた私を道行く人々は冷たく一瞥するだけだ。手をさしのべてくれる人など大都会TOKYOにいるはずもなく、私はただあてもなく太陽の位置だけを頼りに、西へ西へと歩くほかない。
金沢に残した愛する妻子とも連絡が取れず、もう何日たったのだろうかと、ただ呆然と冬の東京の青空を仰ぐことしかできなくなるに違いない。浅間山の火山灰がぼさぼさの頭に降り積もり、私の見事な黒髪はいつしかロマンスグレーに変わるだろう。
歩く力もなくなり、助けを求める気力もなくなり、渋谷のモヤイ像の前に座り込んだ私はただじっと見つめるのである。
電池の切れたiPhoneを。
ということにならないように、外付けバッテリーをさがさないといけない。
エネループのこれとか?
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